おもてなし道®とは

日本には、昔から、たくさんの「道」と呼ばれるものがあります。柔道、剣道、合気道、弓道などの武道。華道、茶道、書道、香道、能や狂言、歌舞伎などの芸術の道もあります。例えば、茶道なら、茶の湯によって精神を修養し礼法を究める道を言います。武道は武士として守るべき道です。

つまり、道とは、単にその手法を知るだけでなく、日々の生活の中で実践し、人の精神生活を支配する生き方です。

「おもてなし」を単に手法・やり方と考えると、それは「おもてなし」術、「おもてなし」方法となってしまいます。しかし、行動にはその人の考え方・価値観・人生観が表れます。だからこそ、「おもてなし」は、日々の生活の中で実践する考え方、生き方そのものとして、「おもてなし道®」と定義づけています。

山田千穂子の提唱する『おもてなし道®』図解

山田千穂子の提唱する『おもてなし道®』図解

「おもてなし」は、その場にいる相手に対して、また、その方がいない時でもその方をどのようにお迎えするか、どうすれば喜んでいただけるか、相手に心を馳せています。そこには相手を思う心があるのです。

「おもてなし道®」をしっかりと実践していくためには、心技体を三位一体で高めていくことが重要です。

 

おもてなし道®の心技体

「おもてなし道®の心技体」とは、次の通りです。

『心』 志、ビジョン、思いやりの心

自己中心(自社・自店中心)ではなく、利他(お客様様中心)の心です。「おもてなし」を行う目的は、自社・自店の利益追求ではなく、お客様、スタッフの幸せのためであるか。「おもてなし」をすることで、どう社会に役立てられるか。貢献できるか。利益はその結果として生み出されるものなのです。

『技』 「おもてなし」の心を伝えるための技術やスキル

例えば、笑顔は最高の「おもてなし」といえます。

『体』 「おもてなし」の心を伝える組織としての取り組み

スタッフ全員で取り組むには、個人の資質に頼るのではなく、しくみ化が必要です。

「おもてなし」は、心のあり方であるため、マニュアル化できないと言われています。個人であれば、心を向上させるための習慣化システム、組織であれば、最上限の基準、おもてなしを向上させ続けるための委員会作りなど、取り組み、仕組みが必要です。

「おもてなし」に際限はありません。だからこそ続けていく仕組みを作るのです。

おもてなし道®の心技体

おもてなし道®の心技体

おもてなし道®を実践していくためには、まずは、会社としてお店として、最高のおもてなしをしていこうとする「心」を高めましょう。
一期一会(いちごいちえ)「あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、今出来る最高の「おもてなし」をしましょう」という意味の、千利休の茶道の筆頭の心得です。

もしかしたら二度とは会えないかもしれないという覚悟で相手に接し、最高のおもてなしを実践してみてはいかがでしょうか。

おもてなし道®は、

1.自分に対する「おもてなし」(仁の心)から始まり、
 start with the hospitality for yourself

2.人との関係(後を引く深い印象)、
human relationship (long lasting good impression)

3.仕事において(全てが和の心で楽しく働ける)、
on a business (able to work at any situation with happy and peaceful heart)

4.会社経営において(世界一働きたい会社創りに)、
on the company management (to make the most admired company in the world)

5.グローバルな展開において(世界の人から感謝される人)全てのシチュエーションで展開できます。
and, to develop the business globalization (a person who is loved by any body in the world). It could be used in any kind of situation.

 

1.仁とは、思いやり。いつくしみ。なさけ。特に、儒教における最高徳目で、他人と親しみ、思いやりの心をもって共生(きょうせい)を実現しようとする実践倫理です。思いやりの心を育てましょう。

しかしながら、自分自身が自分を否定していたり、大切にしていなければ、人を思いやったり、相手のために動くことができません。相手を大切に思うその前に、自分自身の心のエネルギーを高めていくことが大切です。自己接待は自分への「おもてなし」。自分の欲望を見たし、自分自身を良い状態にしていきましょう。私もそうですが、ついつい、自分を後回しにしたり、自分をすり減らし、他者に尽くそうとしてしまう方もいますが、そんな方は自己接待最優先です。

“Jin” means hospitality, humanity, and mercy. It is regarded as the top virtue inConfucianism. It is the practical moral to happily communicate with others and to materialize harmonized living with others with the heart of kindness.

However, if you deny yourself, or don’t care about yourself, it is impossible to be kind to others or do something for other people. Before you show your kindness to others, it is important to charge the energy inside your heart.
Hospitality for yourself is “Omotenashi” for you. Just do what you’d like to do, and bring your condition up. There are some people like me, who don’t care about themselves and try to help others. But those people should have this self-hospitality.

 

2.人生は他者との触れ合いによって決まるもの。良い人間関係に恵まれれば、人生は更に輝いてきます。良い人間関係を築くためには、また会いたいと思っていただける印象を与えること。

Communication with others decide your life.If you get good human relationship, your life will be more wonderful. To create good relationship, you have to give them good impression that they want to see you again.

 

3.仕事における「おもてなし」は接遇、チームワークです。自分を取り巻くモノや事象の状態に気付くことで組織を改善できます。他者の状態に気付くことで、人の喜び、悲しみが分かります。わかれば、一緒に喜びや悲しみを共感できるのです。

相手に自分ができる最高の「おもてなし」は何なのか、常に考えて行動、提供していきましょう。

“Omotenaship” in a business situation is to be well harmonized with coworkers, and to create good team work. You can make the workplace better by being aware of the things and situation around you.  By realizing the condition of others, you could understand the delight and sorrow of others.  Once you know it, you can share those feelings with people.

“What is the best Omotenashi I could do to others?”
Please always keep the question on your mind, and do what you answer.

 

4.人財育成は相手の力を引き出すこと、相手のために自分ができるサポートをすること、まさに「おもてなし」です。会社経営においては、経営者や管理者であれば、会社を継続し続け、次の世代に繋げていくことが求められます。

経営とは、企業が社会に対して行う「利他」の行為です。 経営の「経」の字は、縦糸の意味があります。真理・正しい理念を貫き、営んで、次の世代へ継続させてことが大切です。

Human resources development is to pull out the potential talent of a person, and to help others by doing what you can do.  It really is “Omotenaship”.On the company management, as a president or manager, you are required to pass the business to the next generations.

The management is the act that company makes to the society of “altruistic”. The character of the philosophy of “through”, there is a sense of Warp yarn. It is important to keep the right philosophy and truth, take action along with it, and pass it to the next generation to go on.

 

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